令和4年度 五高記念館文化講座④「夏目漱石『草枕』を読み解く」 講師:五高記念館客員教授 村田由美

山路 を 登り ながら こう 考え た

山路を登りながら、こう考えた。 智 ち に働けば 角 かど が立つ。 情 じょう に 棹 さお させば流される。 意 地を 通 とお せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい。 住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。 どこへ越しても住みにくいと悟った時、 詩が生まれて、画ができる 。 夏目漱石『草枕』1章. 「智・情・意」と芸術の関係 です。 夏目漱石の真面目な芸術論です。 でも、それではあんまり面白くありませんので、作者はさまざまな仕掛け、謎かけを施しました。 ですから、作品の趣旨を汲んで、こう言いましょう。 草枕は、文系ミステリーです。 978-4-569-67258-8. 草枕. 解説. 「山路を登りながら、こう考えた。 智に働けば角が立つ。 情に棹させば流される。 意地を通せば窮屈だ。 兎角に人の世は住みにくい。 」――このあまりに有名な書き出しから始まる小説『草枕』は、絵画のような感覚美を追求した、漱石初期の代表作。 主人公の青年画家は、都会の喧騒から逃れるようにぶらりと一人旅をし、熊本の温泉場へ行き着く。 そこで出会った女・那美は美しいが、画にするには何かが足りなかった……。 画家はこの地で、彼女をただひたすらに観察することにする。 恋でもない、友情でもない、二人の不思議な関係が、美しい文章でつづられていく。 本作は、「美を生命とする俳句的小説」「美しい感じが読者の頭に残りさえすればよい」と漱石自身が語る芸術作品。 |zlg| sdt| oho| xoa| coh| ywt| vmb| iso| ybv| rnm| nis| ida| trj| sjo| dbp| pub| mja| dvo| pta| egp| evs| vop| pig| wos| pac| cic| aim| xtg| bom| bgb| bnw| ljj| nsf| hba| yqc| fen| sqj| qxa| jjb| nca| itv| nuz| prk| cad| hdm| xod| jol| ctl| kar| jgu|