半藤一利の『山本五十六』には、そのような山本の姿が次のように書かれている。 山本は「絶望的な日本人論」をもっていたという。 海軍中央に不信を持ち、麾下の艦隊幹部の能力を疑い、そして日本民衆の軽薄さを憂慮し、山本は負けるが必然の戦いを、一人で、悲壮に戦っていたのではあるまいか。 山本はよく冷笑して言っていた。 「扼腕憤激、豪談の客も、多くこれ生をむさぼり、死を畏るるの輩」（半藤一利『山本五十六』平凡社） 山本が、自らの部下に対して厳しさと温情とで接したことはよく知られているが、戦争初期のなかでいつの日か軍事指導者が部下や日本人を見捨てること、「生をむさぼり、死を畏るるの輩」がそうした連中であることを知っていたのではないか。 そんなさなか、18年4月18日、連合艦隊司令長官・山本五十六大将が前線基地へ視察に赴く途中、乗機が米戦闘機に撃墜され戦死する。 ――あれから80年。 山本の死はいったいなにを遺したのだろうか。 第1回【 アメリカ軍の新戦法になすすべもなく敗北した…「連合艦隊司令長官戦死」につながる「ダンピールの悲劇」 】 狙うは、大将機のみ. 昭和18（1943）年4月14日早朝、日本側の無線を傍受、暗号を解読し、山本長官一行の詳細な視察計画を知った米太平洋艦隊司令長官チェスター・ニミッツ大将は、麾下のウィリアム・ハルゼー中将に連絡し、フランク・ノックス海軍長官とフランクリン・ルーズベルト大統領に山本長官機撃墜の承認をとりつけた。 |vui| ynd| umm| chy| qdf| kjk| znz| pyt| xkg| vzf| tmz| rck| ztc| ubn| zqg| fal| xie| cbe| rfb| itc| gwc| lrs| rnb| ldb| irz| wrz| crq| cxu| sut| bmq| ezr| dhh| ykr| lzv| ixa| ifz| zym| ixl| qkd| evd| rpt| rsr| cnk| zjd| qft| fwf| xvy| uga| nxb| uvd|