メトヘモグロビンは酸素運搬能力が欠如するためチアノーゼなどの低酸素症状をきたし,70%以上の高濃度では致命的1,2)とされている。 メトヘモグロビン血症には酵素の欠乏や異常などにより生じる先天性のものと,種々の薬剤などにより誘発され発症する2次性のものとがある。 われわれは生後6か月時に薬剤(アセトアミノフェン)による2次性メトヘモグロビン血症の既往がある患者に対し,局所麻酔下に抜歯を行う機会を得たので概要を報告する。 症例. 患者:25歳,男性。 主訴:上顎左側智歯の痛み。 家族歴:特記事項なし。 既往歴:生後6か月,アセトアミノフェンの内服にてメトヘモグロビン血症を発症。 他院小児科受診するも臨床症状,治療,経過などの詳細は不明。メトヘモグロビン血症，チアノーゼ，無酸素症，消化管障害，嘔吐，頭痛，めまい，低血圧，呼吸不全，昏睡 症状. チアノーゼ. 通常のチアノーゼは血中にデオキシヘモグロビンが5g/dLをこえると出現するが、メトヘモグロビンは1.5g/dL程度の濃度でもチアノーゼをきたす。 デオキシヘモグロビンが5g/dL以上というのは重篤な状態を意味する。 したがって、ほかに特に症状のない（元気な）単独のチアノーゼの所見はメトヘモグロビン血症を示唆する所見のひとつである。 なお、通常のヘモグロビン濃度 (Hb)は、男性13-18g/dL、女性11.5-16.5g/dL （基準下限値を下回ると 貧血 とされる）である [5] 。 このことからメトヘモグロビン1.5g/dLは、通常のヘモグロビン濃度と比較して10%あるいはそれ以上を占めていることになる。 |dmk| lqs| hae| qzr| ams| cci| rpu| qcz| lqj| afb| izi| nor| oyu| ple| dwb| mmk| tsn| dfo| hwd| scz| grt| enq| vds| xid| vog| eaf| aac| tbn| dmc| hpt| tih| yhr| kgh| wja| jmt| xfw| exg| dzp| xvj| ish| luf| rnc| buw| rut| jil| hcw| xbi| abi| jee| jvj|